[社説]「真正と謝罪」に欠ける朴前大統領(ハンギョレ新聞)



 朴槿恵(パク・クネ)前大統領が21日、収賄などの被疑者の身分で検察に出頭して事情聴取を受けた。ソウル中央地検に入るのに先立ち彼女は「国民に申し訳ない。誠実に捜査に臨む」と述べた。大統領職から罷免された者の国民向けの謝罪というには開きがある。検察に出頭した被疑者の典型的な語り通りである。朴前大統領は誤ちを心から反省して悔いる真正性はまったく見られない。このような形式的な立場の表明では国民の怒りはなだめ難い。彼女はいまだ変わっていない。

朴前大統領サイドが態度を和らげたのは明白である。彼女は1月の記者懇談会で自身の収賄疑惑について「(特検が私を)完全に仕立て上げた」と荒々しく反発した。極右指向のインターネット放送に出演して検察や特検の捜査を「偽りで築いた大きな架空の山」や「かなり以前から企てられた陰謀」と非難した。事情聴取もあらゆる言い訳とけちをつけて最後まで拒否していた。そのような彼女が今や検察の捜査に誠実に臨むと舵を切った理由は他でもない。これまでのように検察や特検の捜査を全面否認して捜査を避けていては拘束を免がれないと考えたためだ。世論を刺激する必要はなく、「前職大統領の拘束が社会統合に及ぼす悪影響」などを注目させた方がましという計算もしたと見られる。

検察が朴前大統領の考えに気を遣う必要はない。法と原則に従って事実関係を調査し、必要ならば拘束して捜査を継続すればいいだけだ。原則に従うならば拘束して取り調べるのが当たり前に思える。朴前大統領は検察の捜査で疑惑の大部分を否認したと伝えられている。収賄やブラックリストなど、疑惑の一つ一つについては関係者の具体的な証言や物証は全て調べられているという。証拠が明らかなのに最後まで否認していると拘束は避けられない。朴前大統領以外の関係者の大部分が拘束されて裁判まで受ける状況では、公平性のためにも拘束令状を請求するほかないはずだ。贈った側より受け取った側がいっそう重く処罰される贈収賄罪の場合、贈った側のサムスン電子のイ・ジェヨン副会長が贈賄の疑惑ですでに拘束されている。朴前大統領だけ拘束しないというのはむしろおかしい。

検察はもはやいっさいの政治的配慮を捨て去るべきである。他の事件でもそうだが、今回は特に法と原則を守ってこそ法治と民主主義を守りえる。
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