大統領候補労働政策、労働無知者は気になる – レイバーネット日本



[ワーカーズ イシュー(3)]

チョン・ウニ記者 2017.04.26 00:15

「労働」といえば誰もが除けないという。
文在寅(ムン・ジェイン)候補は社会連帯労働フォーラムという強固なしんばり棒がある。
保守系の新しいアイドルとして浮上した安哲秀(アン・チョルス)候補は最低賃金を違反すれば処罰を強化するという親労働発言を続々と吐き出す。
九老工業団地出身の沈(シム)サンジョン候補の選挙スローガンは、まったく「労働が堂々とした国」だ。
果たして「親労働」を自任する有力走者たちの労働公約が私たちの現実をどれほど変えられるのだろうか?
「ワーカーズ」の労働無知者が専門家の見解を聞いた。

[出処:資料写真]

今回の大統領選挙は野党間の戦いでしょう。
そして野党らは親労働政党と言われてもいますし。
もし文在寅安哲秀が大統領になったら、
労働政策にも多くの変化があるのではないでしょうか?

新政府が樹立すれば変化があるでしょう。
これ以上悪くなることができないではありませんか。
朴槿恵政権はまったく労政関係や労組を認めませんでした。
労組を破壊して活動を遮断するのが政府の労働政策でした。
今は洪準杓(ホン・ジュンピョ)候補を除けば、労組を対話相手として認め、
重要な政策に当事者と協議すると公約したので、変化の可能性はあると見ます。
非正規職問題も、規模縮小や差別解消のためにでも、程度の差はあっても変化はあるでしょう。

だが民主労総や労働者が望む水準で改革される可能性は殆どないと見ます。
いつもしてきたように、新政府に労働親和的な政策を履行させるように、闘争も準備しなければなりません。
その変化に私たちが気を落としていていては、いつでも資本の逆攻勢を受けることもあります。(イ・チャングン民主労総政策室長)

労働界が要求する一番至急な労働改革課題は何ですか?
そしてこれに対する大統領候補の立場は何ですか?

優先的な課題として最低賃金1万ウォン実現、
非正規職撤廃、労組をする権利保障があげられます。
キャンドルが憲法第1条を生き返らせたように、これからは憲法第33条の労働三権を生き返らせる時でしょう。
非正規職撤廃のためには労組破壊と弾圧、構造調整と不当な解雇に対抗し、
野宿闘争をしている労働者たちの問題が真っ先に解決されなければなりません。

各党の候補が最低賃金引き上げを大きな枠組みで共感しているという点は肯定的です。
しかし直ちに来年から実現が必要だが、文在寅サンジョン候補は2020年にでも1万ウォンに上げるといいます。
安哲秀候補は2022年を目標にしていますが、事実、朴槿恵政権の時の値上げ速度と同じです。

非正規職問題は規模縮小のための入口規制が重要です。
文在寅サンジョン候補は二人とも常時持続業務を正規職化し、使用事由を制限するといいました。
この点は肯定的です。
安哲秀候補は使用事由制限を留保しているのは、非常に残念です。
労働権保障に関しては、特殊雇用、間接雇用労働者たちの労働権保障が重要です。
文在寅サンジョン候補は労組法改正に同意すると言いましたが、
安哲秀候補は特別法を制定して団体結成権と協議権だけを保障するといいます。
相当な問題があります。

同一労働・同一賃金などの差別禁止に関しては、文在寅安哲秀サンジョン候補が話はしています。
だが実際にどうなるかは見守らなければならないと思います。
労組をする権利について、安哲秀候補は消極的なので非常に残念です。
文在寅サンジョン候補は全体的に産別交渉の制度化や団体協約の効力拡張に同意していると見ます。
全教組、公務員の法外労組撤回は全体的に同意していると見ます。(イ・チャングン民主労総政策室長)

大統領候補の労働改革政策を見れば、
非正規職雇用問題のために正規職の譲歩が避けられないといいます。
正規職がたくさん譲歩をすれば非正規職問題も解決するでしょうか?

それには2種類の前提が必要です。
金がなくて非正規職問題を解決できないということ、
そして企業が財源を用意すれば非正規職雇用を保障する意志があるということです。

だが二つとも事実ではありません。
まず公共部門非正規職は金のためではなく、効率性を重視した国家政策の問題としての様相でしょう。
何が公共部門の価値なのかが一番重要な問題ですが、現在は効率性をあげて人件費を減らしています。
正規職が譲歩しても、この譲歩は非正規職に回らないでしょう。
効率性を理由にまた削減されるでしょう。
公共部門の価値が変わらない以上、譲歩は譲歩に終わるしかありません。

民間でも、金がなくて非正規職を使うのではありません。
短期利益を中心に企業を運営しているためです。
中小業者は正規職の労働条件もあまり良くないでしょう。
元請が単価を切り下げて下請業者を競争させ、支配力を行使するので正規職であれ非正規職であれ、労働条件が悪化してきました。
もし中小企業の正規職が譲歩すればどうなるでしょうか?
元請はまた単価引き下げの圧力を加えるのは火を見るように明らかです。
韓国社会の産業構造が垂直系列化されていて、元請の収奪構造が日常化されているためです。

こうした条件で「非正規職の現実を改善するために正規職の譲歩が必要だ」という論理は
非正規職労働者がなぜこうした境遇にあるのかについての理解が不足しているか、
譲歩の結果が実際にどう収斂されるのかをよく見ていないためです。(キム・ヘジン全国不安定労働撤廃連帯常任活動家)

政権が変わると民間企業の非正規職問題も解決できるか疑問です。
すべての部門に蔓延する不法派遣、間接雇用などの問題を解決するために、
次期政府が最も早くするべき課題は何ですか?

非正規職を禁止したり、
違反したら強力な処罰条項を導入すればわかりませんが、
そうしなければ制度を改善しても何も変わらないでしょう。
今は企業の力があまりにも巨大で、どこにでも抜け出せるからです。

今、重要なことは、労働者の権利を強化することです。
労働組合を作る権利、元請に使用者としての法的責任を負わせられる権利。
今は非正規職労働者が自分の権利を自ら探せるように、
労働三権を明確に保障することが重要だと見ます。(キム・ヘジン全国不安定労働撤廃連帯常任活動家)

大統領候補の多くが公共部門雇用を増やすと話しています。
しかし一方では反感も聞きます。
ギリシャは公務員の年金負担で経済が危機になったという話があり、
国民も公務員と公共部門に税金使うのを嫌がります。
公共部門の雇用を増やすことはぜひ必要なのですか?

公共部門雇用を増やさなければならない理由は、大きく2つあります。
今、雇用が不足していますが、青年でも多くの求職者のために、
民間と公共がどちらも雇用を増やさなければなりません。
本来は民間がさらに増やさなければなりませんが、時間がかかるので雇用市場に責任がある政府がまず雇用を増やさなければなりません。

二番目は韓国がOECD平均と比べ、公共部門が過度に小さいことです。
そのためにいろいろな問題があります。
公共部門が小さいということは、サービスが平均水準に達しないということです。
韓国の公共サービスをOECD平均以上にするためには、
公共部門の雇用を増大しなければならないということです。(パク・チュニョン公共運輸労組政策企画室長)

公共部門非正規職の正規職転換は多くの負担があるのではないでしょうか?
学校非正規職や公共機関非正規職を本当の正規職に転換すれば、難しい試験をくぐって入ってきた正規職労働者の反発もありそうです。
この問題はどう解決できるでしょうか?

財源が必要なことは事実です。
しかし政府の予算を社会的に必要な部分に使おうということだから、
四大河川や海外資源開発のような消耗的な予算とは違います。
大統領候補も財閥改革等を通じて労働親和的な雇用政策財源を用意しなければならないでしょう。

既存の公共部門の非正規職雇用を正規職化するということは、
非正規職を正規職に転換し、正規職雇用も増やすということです。
しかし公平性の問題があると言って非正規職を正規職に転換することを制限したり、
入社試験のようなものを新しく導入すれば、
むしろ雇用不安や解雇が増えるようになります。
そのために公共部門の非正規職問題はむしろ労働者たちどうしが戦うのではなく、
雇用総量を増やす方向に進めるように連帯するべき問題です。(パク・チュニョン公共運輸労組政策企画室長)

原文(チャムセサン)

翻訳/文責:安田(ゆ)

著作物の利用は、原著作物の規定により情報共有ライセンスバージョン2:営利利用不可仮訳 )に従います。




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