深川由起子氏「韓国は賃金急上昇で雇用が減少」 – 朝鮮日報



深川由起子氏「韓国は賃金急上昇で雇用が減少」

 「韓国は経済協力開発機構(OECD)加盟国の中で生産性を上回るペースで人件費が上昇している国だ。生産性に見合った賃金体系を構築しなければ、雇用は減らざるを得ない」

 代表的な知韓派として知られる深川由起子・早稲田大教授は「大企業は社会的な役割が大きい公的な存在であり、雇用創出という面でも一定の責任を負うべきだが、生産性よりも人件費の上昇ペースが速い状況では企業は雇用を増やすのが困難だ」と述べた。

 「トヨタの従業員は生産性が韓国の自動車メーカーの従業員よりも高いが、月給は少ない。今回の韓国大統領選の候補は最低賃金の引き上げにばかり言及しているが、そうなれば雇用はさらに減ることになる」

 実際に2015年実績で韓国の完成車メーカーの平均賃金は9313万ウォン(約919万円、自動車産業協会調べ)で、日本のトヨタ(7961万ウォン)を上回っている。一方、自動車1台を生産するのにかかる時間は韓国が26.8時間に対し、トヨタは24.1時間だった。トヨタの従業員は韓国の勤労者よりも低い賃金で高い生産性を上げていることになる。

 そうした点を指摘しながら、深川教授は「学力以外の専門性や技術力を評価し、多彩な働き方を認めれば、生産性も上昇し、ゆがんだ賃金体系も是正される。労働改革を進めなければ、韓国経済は生き残ることが難しい」との見方を示した。

 深川教授は安倍政権が掲げる正社員の副業許容や自宅勤務の活性化といった一連の政策がいずれも生産性の向上を狙ったものだと説明した。

 深川教授はまた、雇用不足の問題が解決されなければ、人的資源が最大の資産である韓国で少子化問題がさらに深刻化するとも予想した。深川教授は「現在は皆が教育投資に熱心だが、雇用が不足すれば教育費が返済不能の負債になり、マイナスリターン(元本割れ)となって返ってくる。そういう冷酷な現実を体験した若者は子どもを産もうとはしない」とした上で、「これからどんな労働改革を進めるのか、国民的な合意を得て大枠を描いていくべきだ」と提言した。

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