中国初の国産空母が進水 南シナ海の権益保持に力示す – 東京新聞



26日、中国遼寧省大連市で進水した中国初の国産空母=新華社・共同

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 【大連=浅井正智】中国初の国産空母が二十六日、遼寧省大連市で進水した。中国は五年前、旧ソ連製空母を改修した「遼寧」を就役させており、空母二隻体制となる。海洋進出を強める中国は新空母完成を機に「核心的利益」と位置づける南シナ海での権益保持に向け、さらに存在感を高めていくとみられる。

 赤い旗で彩られた新空母の甲板で行われた進水式には、軍制服組トップの范長竜・中央軍事委員会副主席が出席。シャンパンの瓶を割って国産第一号空母の完成を祝った。新華社通信(英語版)は「わが国独自の空母建造が着実に成果を出している」と自賛した。試験航行などを経て二〇二〇年に就役するとみられる。

 当初、建造に六年かかると言われたが、実際には四年余りで完成させた。拓殖大の茅原郁生名誉教授(中国軍事)は「遼寧を実験空母としてデータを集め、集大成として国産第一号を完成させた意義は中国にとって大きい」と指摘する。

 ただ戦闘機や潜水艦の能力で先を行く日米に、中国が二隻の空母で軍事的に対峙(たいじ)する事態は考えにくい。

 「空母が向けられる相手は、軍事力が自分よりも劣るフィリピンやベトナムで、政治的な威嚇効果は十分ある」と東京国際大の村井友秀教授(国際紛争論)はみる。南シナ海の領有権問題で対立する国を威嚇することで、米軍へのけん制を狙うとみられる。

 習近平指導部は将来的に、南シナ海からインド洋、中東までの海域に空母を展開させ、自国の権益を守ることを目指す。五〜六隻の空母保有が目標とされ、上海で建造中とみられる三隻目について、人民日報系の環球時報は「想像もできないほど早くわれわれの目の前に現れるかもしれない」と予想している。

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